どこか懐かしくて、あたたかい場所”上野桜木あたり”

すがすがしい、新緑の季節。
山手線の日暮里駅から歩いて10分で来られる、新しいのにノスタルジックでどこか懐かしい場所。
谷中、根津、千駄木の三つの下町らしさ残る地域、谷根千にある古民家をまるごとリノベーションして生まれ変わった施設、「上野桜木あたり」をご存知でしょうか。
どこか懐かしい上野桜木あたりとは
先日この素敵な場所をお借りして、酒小町メンバーの日本酒女子会を開催したので、ご紹介したいと思います。
日暮里の駅から降りて坂道を登ると、道の両側に広がるのは桜並木の谷中霊園。
「こんなに爽やかで優しいお墓って、あるんだ」
それが、目の前に長く続く新緑のトンネルを見た私の第一印象でした。
犬をつれて散歩をする女性たち、学校からの帰り道を笑い転げながら歩く中学生たち、お互いを気づかいながらゆっくりと歩く老夫婦、日向ぼっこをする猫。
お墓という暗く物寂しいイメージはなくて、むしろ明るくてあたたかい、どこか懐かしい空気が広がっていました。
”ここで曲がるよ”の立て看板
桜並木を歩くこと10分、街角に突如現れたのが「あたり」の看板です。
案内通りに角を左にまがると、そこにはまるで昭和初期を思わせるノスタルジックな空間が広がっていました。
お店と工房と住まいが一体になった”住みびらき”という空間
「上野桜木あたり」は、昭和13年に建てられた古民家を現代にも馴染むようにリノベーションし、お店と工房と住まいが一体になった”住みびらき”といわれる場所です。
日本初の「塩とオリーブの専門店」や、ここでしか飲めない谷中ビールを味わえる「谷中ビアホール」、欧州での雑貨や衣類を販売し、ギャラリーも行っている「でも俺5時間だからユウスケ」などの、個性豊かなお店が入っています。
奥にある座敷、手前の路地は一般にも貸し出していて、今回は奥の座敷を日本酒女子会でお借りしました。
こちらがその路地と、座敷です。
扉のおくには…
扉を開けると、思わず「ただいま」なんて言葉が思わず出てしまいそうになります。
座敷には奥にお台所もあるので、ちょっとした料理もできるんです。
オーナーの折野さんはインテリアのデザイナーもされていて、内装にはたくさんのこだわりが。
壁にかけてあるドライフラワーや奥に見える食器棚には、若手陶芸家たちのお皿が並び、どこにカメラを向けても絵になります。
「あたり」という言葉は、”あいまいだからこそどこまでもひろげていける可能性がある”という思いからつけられた名前なのだそう。
「上野桜木あたり」は場所を提供するだけではなくて、地元に住む方の”時間”と”おもい”までも一緒に味わえる、そんな素敵な場所でした。
その晩の女子会の記事はこちら:
その恋、彼にすべてを求めすぎてるんじゃない?
上野桜木あたり
住所:東京都台東区上野桜木2丁目15−6 あたり
営業時間:8:00-20:00 月曜定休(月曜が祝日の場合は営業、翌火曜日休みの場合あり
Web:http://uenosakuragiatari.jp/
テキスト:卯月りん
撮影:酒小町
編集:金子摩耶