33蔵元120種類の日本酒が青山に集結!Aoyama Sake Fleaに行ってきたよ!(前編)
すがすがしい秋晴れの週末、青山ファーマーズマーケットで、日本酒イベント Aoyama Sake Flea vol.09 が開催されました。
なんと、120種類以上もある美味しい日本酒を飲みくらべたり、それにまつわる器や料理も楽しめたりするんです!
今回は、最近20歳になったばかりの酒小町メンバーを含めた3人で、イベントに行ってきましたので、レポートをします!
Aoyama Sake Fleaとは?
全国の33蔵元が造る、120種類以上の日本酒を楽しむことができるイベント。
飲み比べができるだけではなく、日本酒に合わせるおしゃれな器や、美味しいお料理も一緒に楽しめるのが、大きな魅力です。
蔵元のみなさんも、この日の為に全国から集結しています。とても近い距離でお話ができる
ので、お酒へのこだわりやストーリーなど、普段はなかなか聞くことのできないようなお話を聞くこともできるかも。
お酒はコインと交換制。コインを購入しよう!
Aoyama Sake Fleaでのお酒の購入方法は、コインと交換制。会場に着いたら、まずコインを購入しましょう!
基本的に1コインでお猪口1杯分、少し高級なものや、特別なものはコイン2枚と交換できます。
コインは当日でも購入できますが、皆で楽しむなら事前チケットがお得!お猪口が2個ついてきますし、コインも多めにもらえるんです。
会場の様子は?どんな人がきているの?
会場は老若男女問わず、たくさんの人で賑わっていました。また、外国人の方が多かったのも印象的です!運営の方いわく、青山ファーマーズマーケットから、ふら~っと入ってくる方も多いんだとか。海外の方にとっても、気軽に日本酒と触れ合う、良いきっかけになっているようですね。
日本酒を飲んでみよう!酒蔵さんをまわってみた。
会場の敷地内ををぐるーっと囲むように立ち並ぶ酒蔵さんのテントたち。
たくさんあるお酒と蔵元さん。どこから回ろう!たくさんあると、迷ってしまいますよね。
そういうときはまず、自分の出身地で作られているお酒を飲んでみるのも、一つの手!
福島県の日本酒を味わう
ライターのごまちゃんは、福島県出身。
この日は福島県から、二つの酒蔵さんが出店しておりました!
豊国酒造合資会社 一歩己(いぶき)
まずは、コイン販売所のすぐ近くで出店していた、豊国酒造さんに行ってみました!
売り場に立っていたのは、爽やかで明るいお兄さん。「どのお酒がおすすめですか?」そう尋ねると、丁寧にお酒の説明をしてくださいました。
こちらで飲んだのは「一歩己 無濾過生原酒」と「一歩己 純米原酒」。
二つは同じ銘柄ですが、造り方が違います。日本酒は通常、2回「火入れ」という工程を行うのですが、無濾過生原酒は火入れをしていないお酒です。
飲みくらべてみると、同じ銘柄とは思えないほど飲み口に違いがありました!無濾過生原酒は、口に含んだ瞬間にぶわ~っと華やかな味と香りが広がり、純米原酒は広がりは少なく、スッキリした飲み口が印象的で、非常に飲みやすかったです。
同じ酒造の同じ銘柄でも、造りの違いによって、こんなにも味わいが違うとは。こういう楽しみ方ができるのも、Aoyama Sake Fleaならではですね!
会津酒造株式会社 シトラス
次に行ったのは、お向かいのテントに出店していた会津酒造さん。
先に飲んでいた来場者の方から、「シトラスというお酒が美味しいよ!」とおすすめしていただいたので、私たちもチャレンジしてみることに。
口に含んでみて驚いたのは、口の中に広がる、柑橘類の爽やかな香りです。ゆず、かぼす、すだちなど、数種類の柑橘を使った日本酒リキュールなのだそう。
これは、日本酒を飲み慣れていない女性にもオススメしたいお酒だなあ、と思いました。
いろんな種類のお酒を飲んで、いい気分。
会場の雰囲気にもなれてきたので、ここから酒蔵さんのストーリーや、お酒に対するこだわりや、思いなども聞いていこうと思います。
MUEZ (ミューズ) ホットスイーツサケ
たくさん酒瓶が並ぶ会場で、かわいらしい店構えが目を引くMUEZさん。
蔵元の上田さんはなんと、IT業界から日本酒業界へ転身してきたのだとか!
「ITの業界だけに留まるんじゃなくて、ITを使って好きなことで仕事をしたいなと思った」そう語ってくれた上田さん。”搾りたての新酒を年中届けたい”という思いから、完全予約生産の日本酒、MUEZ”のプロデュースをはじめたのだそう。
日本酒の製造は委託をしているので、自分たちの酒蔵は持っていないのだそうです。こういう日本酒との関わり方、お仕事の仕方もあるんだなあと、このイベントの距離感だからこそ聞けるお話に、胸がわくわくしてしまいました。
そしてこちらは ” ホットスイーツサケ “ という、なんともかわいいお酒。熱燗にジャムを溶いて飲むというものです。今回用意されていたジャムは、マーマレード、ストロベリー、ブルーベリーの3種類。私たちはその中からマーマレードを選んでみました!
やさしい甘さがとってもおいしくて、本当にスイーツのよう!寒い冬にホッと一息できるメニューだなあと思いました。家でも真似してみたいです!
日本酒応援団 NAGAOKA
たくさんある酒蔵さんの中で、これまたひときわ目を引くお名前です。応援団というお名前は、酒蔵さんとしてはとても珍しい。酒蔵ではなく、酒蔵を応援する団体なのでしょうか?お酒をいただきつつ、お話を伺ってみました。
日本酒応援団さんは、もともとはボランティア団体。規模はそこまで大きくないけれど、確かな技術力を持っている蔵元さんを応援したい、一緒にお酒を造っていきたいという思いから、活動をはじめたのだそう。現在は法人化をして、パートナー企業さんと共にお酒造りをされています。
造るお酒は、すべて無濾過生原酒。無濾過生原酒は、加水や火入れをしないため、素材の味を一番出すことができるお酒なのだとか。地元の味や、特徴を出すことを目指している、日本酒応援団さんのビジョンにぴったり合うお酒のようです。
こちらのお酒で特徴的なのは、その土地の酒米を使った、お酒造りをしているということ。契約農家から買うものと、中には自社で米を栽培している蔵元もあるのだとか。実は、違う地域の美味しい酒米を仕入れて、酒造りをする酒蔵は、とても多いんですよ。
中でも、まるもと酒造さんは30年前から自社の田んぼを持っており、有機栽培にとても力をいれている蔵元さん。日本、アメリカ、ヨーロッパのオーガニック認証を全部取っているそうで、日本でそういう蔵元は二つしかないんだそうです。
日本酒応援団さんからは、強いこだわりと、酒造りへの情熱を聞かせていただきました。酒瓶のデザインも、まるでワインのようなおしゃれなラベル。プレゼント用にもぴったりなお酒ですよね。
最後に、江戸時代から続く長い歴史を持つ、関西の老舗酒蔵、山陽盃酒造さんの売り場を訪ねました。
山陽盃酒造 播州一献
2018年11月8日午前、蔵が火災に見舞われ150年以上使い続けてきた倉庫と母屋が燃えてしまったことが、全国ニュースで報道された山陽盃酒造。7代目の壺阪雄一さんがお話をしてくださいました。
「火災のニュースが流れた際、全国のいろんな方からご支援・ご声援をいただいて、そういった方々にお礼を言いたいと思い、今回は参加しました。自分が行くことによって、“播州が元気に酒を造ってるぞ”っていうのを見ていただけると思った。酒造り、再開しています。美味しいものを変わらずに造って、皆さまにお届けします」
江戸、明治、大正から続く建物が自分の代でなくなってしまった、しかしなくなったものは仕方がない。これからも美味しいものを届けます!そう力強く語ってくださった壺阪さん。
播州一献、おいしかったです!酒小町も、これからの山陽盃酒造さんを応援しております!
レポート後編では、当日展示されていた器や、美味しい料理をメインにご紹介します。ぜひ、こちらもご覧ください。
レポート後編は、こちら!
企画協力
開催概要
日程:2018年11月17日・18日 11:00~17:00
会場:青山ファーマーズマーケット(東京都渋谷区神宮前5-53-70)
Web:https://www.facebook.com/sakeflea/
主催者: NPO法人Farmer’s Market Association
企画・執筆
取材:いけごま、卯月りん、諏訪櫻
執筆:いけごま(Twitter/Instagram)
撮影:彦坂公喜
編集:金子摩耶
企画:卯月りん(Twitter/Instagram)