【酒蔵見学】澤乃井で有名な『小澤酒造』を見学&きき酒を堪能!
定期的に酒蔵見学のイベントを企画している酒小町。
今回は『澤乃井』の醸造元『小澤酒造』を見学してきました。
お酒造りのこだわりをうかがったり、きき酒を体験したりとメンバー一同楽しんできたので、その様子と見学内容をお届けします。
「澤乃井って?」「小澤酒造って?」「見学ってどんな感じ?」と気になる方は、ぜひ参考にしてみてください!
澤乃井は、きれいな自然と磨かれた技術で造られた小澤酒造の美酒!
日本酒好きなら耳にしたことがある人も多い『澤乃井』という名前。
酒蔵の名前と混同されがちですが、『澤乃井』は酒銘(お酒の名前)であり、醸造しているのは『小澤酒造』という酒蔵です。
酒銘は、酒蔵がある場所の昔の地名が『沢井村』であったことに由来しています。
小澤酒造まで、JR青梅線・沢井駅から徒歩5分。沢井駅へは、新宿から電車に乗り1時間30分ほどで到着します。
都内に10ある酒蔵の内、もっとも西にあるのが小澤酒造です。
車で行くとお酒を飲めないので、電車に乗って日帰りで行ける距離にあるのは嬉しいポイントですね!
沢井駅を降りると、すぐに小澤酒造に到着。
坂をくだって間もなく、多摩川とそのほとりの庭園が広がります。
ここは『清流ガーデン澤乃井園』。
軽食やおつまみ、売店で購入したものをいただけます。
澤乃井園側から川にかかっている『楓橋』を渡ると、『寒山寺』というお寺に行ったり御岳渓谷を歩いたりできます。
澤乃井の仕込水を使ったコーヒーやスイーツを販売するカフェもあり、多摩川の清流と山の緑に見惚れながらひと息つく贅沢な時間を味わえます。
ほかにも、料亭やお食事処、バーベキュー場と見どころが盛りだくさん。
※料亭とバーベキュー場は事前予約が必要です。
空気が美味しくきれいな自然に囲まれているので、酒蔵見学とあわせて川下りや岩登り、ハイキングなどを楽しむのもいいですね。
澤乃井は、この豊かな自然を生かして造られています。
奥多摩の湧水を仕込水とし、厳選したお米を使い、澄み切った空気の中で確かな技術で仕上げられた美しいお酒なのです!
いざ、見学スタート!蔵の外にも知らないことがたくさん。
澤乃井園の横の道路を渡る、もしくは道路下トンネルをくぐると、すぐ酒蔵に到着します。
小澤酒造の酒蔵見学は無料!
前日までの事前予約制です。
※空きがある場合のみ当日に申し込み可能。
この日は、酒小町メンバー含め10名強が見学に参加しました。
蔵の入口前から解説がスタートし、澤乃井のお酒が出来るまでの工程や蔵に関するお話を聞きながら蔵の中を案内していただきます。
蔵に入る前に教えていただいたのは、蔵の軒先に吊るされている「杉玉」についてです。
杉の葉っぱで作られており、『酒林(さかばやし)』とも呼ばれています。
写真のとおりこの日は茶色い酒林ですが、新酒ができた日には緑の酒林に取り替えることで近隣に「新酒ができたよ!」とお知らせする役割を担っています。
新しい酒林は、蔵の後ろに育っている木の葉っぱのように鮮やかな緑とのこと。
ぜひ、緑の杉玉も見てみたいですよね。
実際に現地まで足を運んで見学に参加しないと知りえないお話ばかりで、
とても勉強になりました。
次はいよいよ蔵の中に入ります!
いざ酒蔵の中へ!お酒ができるまでの工程や原料についてうかがいました
酒蔵は土蔵造りで天井が高く、熱気が上に行くことに加え日の光が入らないため、夏場でもエアコンなしで22〜23度の室温を保っています。
この日は、外が暑く汗だくだったので、酒蔵の中は避暑地のように感じました。
小澤酒造の酒蔵は、江戸時代から大きな修繕なしで今日に至ります。すごい!
まず紹介いただいたのは、貯蔵蔵。お酒が入ったタンクが並んでいます。
タンクに書いてある数字は上段がタンク番号で下段は容量のリットル数を表しており、奥のタンクは8,000リットル以上。
毎日1合飲むとしたら、飲み切るのになんと120年かかる量が入っています。一升瓶にすると4,500本分!
中には加水をしていない原酒が入っていてタンクの中で熟成されます。
ひやおろしもここで熟成して造られます。
次に、お米のお話をうかがいました。
小澤酒造の大吟醸に使っているお米は、山田錦。
日本酒造りには、磨いたお米を使います。磨いていない玄米と磨いたお米は、見た目が大きく異なります。
見学者向けに精米前と後のお米を見せていただけるので、違いを比較しやすかったです。
お米を磨くのは繊細な作業で、急いでおこなうと割れてしまうため、3〜4日間かけてゆっくり磨きます。
また、山田錦とコシヒカリを比較すると山田錦の粒が明らかに大きいことが分かります。
酒造りでは、食用の時よりもお米を深くまで磨くため、大粒の方が適しています。
また、ごはんとして食べる際には脂肪やたんぱく質が旨味となりますが、酒造りでは多く残っていると雑味の原因になるため、日本酒に適したお米と食べるお米は選び方が異なるのだとか。
小澤酒造では『蔵守』という熟成酒も作っています。
棚には、2016年から熟成しているものや2017年から熟成しているものなどさまざまなお酒が置いてあります。
どんな味わいなのか、想像してそそられます!
見学終盤、蔵のすぐ横で仕込水として使う湧水が出る場所を案内していただきました。
澤乃井は、蔵の裏山にある『蔵の井戸』と、多摩川対岸の山にある『山の井戸』のふたつの湧水から造られています。
いずれも不要な成分が少なく有機物をほとんど含まないため、仕込水として適しているとのこと。
『蔵の井戸』はミネラル分が多い中硬水、『山の井戸』は軟水です。
性質が異なるふたつの湧水によって、澤乃井のお酒の可能性は広がっています!
澤乃井の美味しさの源を目の当たりにして、酒小町メンバーも大興奮でした。
日本酒造りのアレコレを教えてもらった後のきき酒は格別!
真面目に楽しく勉強した後は、真面目に楽しく日本酒を堪能しました!
澤乃井ガーデンに戻ってきき酒処に入ります。
実は見学の前にも待ち合わせして、早々に乾杯していたのは、ここだけの話です。
気をとり直して、再度乾杯!
この日のきき酒リストはこんな感じ。常時10種類程のお酒が置いてあります。
なんと、おかわりは100円引きなのです!
最初の1杯でロゴが入ったオリジナルのお猪口をいただくことができ、 2杯目以降このお猪口に注いでいただけます。お猪口代が引かれて100円引というシステムです。
たくさんの種類のきき酒をしたい人には、ありがたいお値段ですね。
酒小町メンバー各々、気になるお酒をピックアップ。
私は、見学の際にお話を聞いて気になっていた熟成酒『蔵守』をいただきました。
2016年から8年熟成した特別限定品です!
熟成酒はよく紹興酒の味わいと表現されます。
3年の熟成でも濃い色と濃い味わいになるお酒もありますが、今回いただいた蔵守は比較的飲みやすいので熟成酒を初めて飲む方にもおすすめです。
熟成酒のほかにも原酒などさまざまな種類のお酒をいただきました。
「見学したあのタンクに入っていたお酒か……」と、振り返りながら飲むお酒は味わい深いです!
帰り道まで楽しめる小澤酒造!
きき酒を体験したあとは、各々お土産も買って大満足。沢井駅に向かいます。
バイバイさわのすけ!
この坂の途中に、澤乃井のシンボルマークの蟹がいます!
上り坂の途中の癒しなので、ぜひ探しながら歩いてみてください。
あっという間に沢井駅に到着。
電車の本数は多くないので、乗り遅れのないようお気をつけて。
このあとは、青梅線直結の中央線沿線でメンバーおすすめの酒屋や居酒屋に寄り道をした後、無事帰路につきました。
ぜひ小澤酒造の酒蔵見学へ!
小澤酒造の酒蔵見学では、この記事では書ききれなかった内容もたっぷりと教えていただけます。
酒蔵の雰囲気も、澤乃井の源である自然の魅力も現地に行ってこそ味わうことができます。
ぜひ一度、小澤酒造の酒蔵見学を体験してみてください!
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日本酒コミュニティ『酒小町」
20代から30代の「お酒の場と、交流が好き」な人たちが集まる日本酒コミュニティ『酒小町』。
「日本酒好きのあそび場」をコンセプトに、年齢も職業もバラバラの個性豊かなメンバーが乾杯するだけでなく、自分たちであそびを企画したり、日本酒について学んだり……誰もがホッと一息ついて自分らしくたのしめるようなサードプレイスをつくっています。
『酒小町』は、毎月1日〜10日の期間にメンバー募集をしています。募集開始時にはLINEアカウントでお知らせをしているので、ぜひ登録して続報をお待ちください!
今回見学した酒蔵
『小澤酒造株式会社』
住所:東京都青梅市沢井2-770
電話番号:0428-78-8215
HP:https://www.sawanoi-sake.com/
Instagram:@sawanoi_sake
Facebook :https://www.facebook.com/sawanoi.sake
酒小町制作メンバー
執筆・撮影:風香(Instagram)
イベント企画:渡邉真菜(X/Instagram)
編集:福島未貴(X/Instagram)